宙にあけた穴 -2ページ目

STP、4P

彼女の新しい仕事はマーケティングに関することです。新しい会社に入った彼女は、自分の仕事のことを楽しそうに話してくれます。

「・・・でね、お客さんがこんなこというの。でも何かおかしい気がするんだけど、新米だからあまり言えないんだよねー。」

その日は特にすることもなく、カフェでゆっくり時間を過ごしていました。僕は、少しおせっかいかなと思いながらもマーケティングのSTPと4Pについて教えてあげました(僕はマーケの専門家ではありませんが、ビジネススクールの基礎過程でかじったことがありましたので)。つまらないかな、知識をひけらかしたみたいかな、と心配したのですが、とても一生懸命聞いてくれ、彼女の質問もすごく的確でした。

「・・・これからも色々教えてね、私も勉強する。」

季節外れの雪の舞う週末、とても暖かな時間を過ごしました。

一人旅

妻が旅行から帰って来ました。
「・・・一人旅はどうだった?楽しめた?」「うん、ゆっくりしてきたよ。」

色々旅行先での話を聞き、旅先での妻を想像します。でも、僕の想像するその国での彼女は、いつも少し不安げで、心からは楽しめていない顔をしています。妻の心には複雑な思いが巡っているはずです。一人で心細いこと、感動を共有したいのにするべき人がそばにいないこと、そしてその人がそばにいないで自分が一人でいる理由。

旅行中、どこに行ったかの話は聞きました。次は何を考えたかの話を聞きたいと思っています。

プレゼント

彼女に一足早く、バレンタインのお返しプレゼントをしました。プレゼントを買っていたのですが、14日まで待つべきか、今日渡しちゃうかで悩んだ僕は、例え話をしてみました。

「ね、例えば友達の誕生日が20日でプレゼント用意してるんだけど、もし15日に会ったら、早めにあげちゃう?」「・・・んー、誕生日に会える保証がないならあげちゃうかな?なに、ホワイトデー何かくれるの?」

例え話の意味なし・・・。でもプレゼントを受け取ってくれた彼女はとてもうれしそうでした。「ありがとう、大事にする。」

・・・僕は何を大事にしていいかわからなくなっているんだけどね。

旅行

妻が明日旅行から帰ってきます。成田まで迎えに行こうかとも思いましたが、仕事の都合で少し無理そうです。

妻とは何度も旅行をしました。僕らは基本的に旅行好きで、DINKSだったこともありかなりあちらこちらへと行ったと思います。

でも僕らは、いつも上手く旅行の楽しみを共有できなかった気がしています。お互いの好みやペースが違うことは当然なのに、自分の思いを上手く相手に伝えることができず遠慮するあまり、なんとなく不満が残ってしまうのです。

「気遣い、と結果としての満足感」と「不必要な遠慮、と結果としての不満」・・・これって難しくないですか?今となっては本当の愛情が存在していないのかな、なんて思ってしまいます。

ホテル

週末、妻は旅行へと旅立ちました。旅行準備をする妻に、「とにかく治安だけには気をつけて。思い切りゆっくりしてきなね」と言い残して、彼女に会いに出かけました。

普段土曜日のデートは、どうしてもあまり遅くまで一緒にいられないのですが、今日は違いました。夕方に、特に彼女に都合がないことを確認すると、携帯からシティホテルを予約して、「今日は帰っちゃダメだよ」。朝まで一緒に過ごしました。初めて全裸の彼女を抱きしめました。

家に帰って携帯を見ると、「今空港。行って来るね」とだけ短いメール。すごく幸せで、それでいてなんだか苦い、週末でした。

秘密

彼女が僕に昔のことを教えてくれました。

それは彼女にとって辛い思い出で、もしかしたら彼女はそれを僕に話すことによって僕に嫌われるかもしれないと思ったかもしれません。確かにそれは、僕にとって少しショックな話でした。それだけに、彼女の思いが伝わって来ました。

「本当にずっと一緒にいたいから。私のマイナスなことも知って欲しかったの。」「・・・うん、大丈夫。分かってるよ。」

僕は彼女に本当にひどいことをしている。「ずっと一緒にいたいという思いは、今の僕にも嘘はない」・・・これがごまかしであることは僕自身が一番わかっています。

それでもまだ、ごまかすことから抜け出せない卑怯な僕がいます。

旅行

妻が一人で旅行に行くことになりました。決して独立心が強いわけではない女性で、どちらかというと一人旅を楽しめる性格ではないのではないかと思います。

「一人旅大丈夫?寂しいんじゃないの?」「・・・うん、でも私はそれくらいできなきゃダメなの。」「・・・そっかあ。せっかくだからのんびりしておいでね。」

妻は異国の地で何を感じるのでしょう。

関係

妻と結婚して4年になりますが、その間ほとんど夫婦生活はありません。本当、1、2回だったと思います。もちろん新婚当初、じゃれ合ったりはしたのですが、セックスはしませんでした。

妻と結婚前につきあっている間は、彼女の希望でプラトニックな関係でした。僕も特にそういった欲求の強いほうでもなかったので、彼女が望むならと。その時の延長で、結婚してからもなんとなくお互いに触れるきっかけが無かったのです。

「ずっと体を重ねていれば、心ももっと近づいていたかもしれない。」決して妻を嫌いになったわけではないのですが、今はそんな風にも思います。

選択

彼女は今、就職活動をしています。派遣でしていた仕事を辞め、彼女の進みたい道での新しい仕事を探しているそうです。

「・・・っていうような選択肢があってね、迷ってるの。どうしたらいいと思う?」「もちろん僕にはアドバイスしか出来ないけど、評価項目の優先順位をつけて考えるってのはどうかな。でもユキはセンスいいから、最後は直感で選べば間違いないよ」「何よそれー。迷ってるのにー(笑)」

彼女は本当にセンスのいい子です。直感タイプというか。僕と知り合ったきっかけも彼女の直感に基づくものでした。そして僕らはこのうえなくお互いに惹かれています。

・・・彼女の直感は、僕らの将来をどう告げているのでしょうか。

ホステスというお仕事

今日は少し雑談。

最近ミチルさんのブログによくお邪魔しています。祇園でホステスのお仕事をされている女性のお話なのですが、とにかく成熟した頭のいい女性のお話で、考えさせられることが多いです。

そんなミチルさんにコメントを頂きました。
「出来たら一人の人をしっかりと愛してあげてくださいね。」
いつかそうなれるよう努力したいと思います。