秘密 | 宙にあけた穴

秘密

彼女が僕に昔のことを教えてくれました。

それは彼女にとって辛い思い出で、もしかしたら彼女はそれを僕に話すことによって僕に嫌われるかもしれないと思ったかもしれません。確かにそれは、僕にとって少しショックな話でした。それだけに、彼女の思いが伝わって来ました。

「本当にずっと一緒にいたいから。私のマイナスなことも知って欲しかったの。」「・・・うん、大丈夫。分かってるよ。」

僕は彼女に本当にひどいことをしている。「ずっと一緒にいたいという思いは、今の僕にも嘘はない」・・・これがごまかしであることは僕自身が一番わかっています。

それでもまだ、ごまかすことから抜け出せない卑怯な僕がいます。